歌舞伎舞踊の伴奏音楽として発展した三味線音楽で、「江戸長唄」とも言います。
長唄には代表的な音楽的作風が三つあります。
其の一:歌舞伎芝居に伴う楽劇(オペラ)=『勧進帳』等
其の二:歌舞伎の所作事・踊り(バレエ)=『藤娘』等
其の三:歌舞伎から離れ独立した音楽として演奏(歌曲)=『秋の色種』等
どの曲もその情景や情趣を表す旋律にのせて表現されています。
今は楽譜がありますが、その昔は口伝いで教わったり口ずさんだりしておりました。
いわゆる口三味線です。
「ちん」は三本ある弦のうち下側にある三の糸の勘所(弦を抑える場所)を押さえた音、
「とん」は真ん中の二の糸の開放音、「しゃん」は複数の糸を一緒に弾く音を表しています。
そういえば、ちょいと昔、こんな名前のドラマがあったような、、、
確かに、これはポイントです。せっかくのやる気もここでめげてしまいますから。 でも、ごめんなさい、正直に言いますと、そんなに簡単ではありません。 まず、勘所がわかりません。糸に撥が当たりません。つまり、音が出ない!
曲になるのはなかなかの努力が必要です。 「三味線の糸細々と口説けども 調子の合わぬ君が口先」なんて言いますからね〜 だ、け、ど! パシッと勘所が決まり、いい音が出て、それなりの曲が弾けた時の喜びは言葉になりません。